芥川龍之介の名言3(3月1日生まれ)


「いくら仙人になれたところが、
 私はあの地獄の森羅殿の前に、
 鞭を受けている父母を見ては、
 黙っている訳には行きません」

   出典:『蜘蛛の糸・杜子春』、芥川龍之介、P66より


     これは、有名な『杜子春』の一節です。
     『杜子春』は、何があっても声を出さずにいれば、
     仙人にしてもらえる、という話です。

     主人公の杜子春は、自分が殺され、地獄の苦しみを
     味わっても、決して声を出しません。
     しかし、父母が鞭(ムチ)を打たれる姿に、ついに
     『お母さん』と言ってしまいます。

     最近、“ご先祖さまに申し訳ない”とか、
     親孝行というような、日本人らしい言葉を
     聞く機会が減った気がします。
     そんな今だからこそ、日本人なら
     一度は読んでおきたい作品だと私は思います(^^)。


   
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